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18/7/2 音の「うま味」〜ミッシャ・エルマン、真空管

音の「うま味」〜ミッシャ・エルマン、真空管

1日は月初で9月分の予約開始日。今月も既に大変多くのご予約を頂き、3か月も先の予定を立てて頂き本当に有難うございました。またわたしの都合で9月は愛知レッスンが1回になってしまい申し訳ありません。どうぞご容赦下さい。

また土曜・日曜は東京にてレッスン。7コマ+7コマと今週も多くの方にお越し頂きました。今回2年ぶりに遠方からお越しの方もおられ、また成長も見られ嬉しく思いました^^。大変多くの方にお越し頂き有難うございました。

先週の事。お茶の水に出かけてセール品になっていた音楽機材を購入した。機材の購入はかなり久しぶり^^←散財は楽しい。

レッスン室の真空管オーディオアンプと購入した真空管内蔵の機器

買ったのは2018年3月に発売されたばかりの真空管内蔵の機器^^;。真空管なんて半世紀前の道具だが、音に関してわたしは真空管への信仰が厚くオーディオアンプもギターアンプも真空管内蔵のものも使っている。真空管の音には味覚で言う「うま味」があり、その「うま味」こそが音楽的な有機的な音と感じている。真空管特有のノイズが乗るからとも言われるし、歪率などスペック的には良くはないが、「うま味」ある心地よい音にはスペック的な「高音質」とは別次元の感覚があるように思える。味覚の「うま味」のようにグルタミン酸の受容体があるのだろうか?

買ってみたのは、KORGとノリタケが蛍光表示管を応用して開発した新世代真空管Nutubeを利用したエレキギター用機材で、やはり「うま味」ある音がして大満足^^。

ヴァイオリンではナイロン弦に対するガット弦の音のようなもの。ガットならではの音色は確かに存在する。またオールドヴァイオリンやオールド弓には、干からびたカツオブシかスルメのようなものかもしれないが、ある種の「うま味」のある音が備わっている。肩当てや松脂などでも「うま味」が変わるし、もちろん演奏技術でその「うま味」を引き出さないといけない。

知っている限りでは往年の巨匠ミッシャ・エルマンが最も「うま味」のある音を出すと思う。1722年のストラディヴァリの音なのか※、使っていたというヴォアランかペカットの弓の音なのか、もちろんあの独特な演奏フォームもあるだろう。決してクリアでもシャープでもないが、文字通り何とも言えない「うま味」ある音でエルマン・トーンと言われたのもよく理解できる。

「うま味」のある音。20世紀には軽視され失われた音が21世紀によみがえるのは興味深い。大量生産で失われた味わい〜それを「豊かさ」と言うのかもしれない〜を再構築することが現代のトレンドなのだろうか。もしそうだとしたら音色に対する自分のこだわりが懐古趣味ではなく最先端であると分かり嬉しく思う。

今月もどうぞよろしくお願い致します。

※このストラドを使ってヨゼフ・スークが録音したモーツァルトのコンチェルトは少し違った印象なので、楽器だけの音では無いかもしれません。エルマンはとても敏感に楽器の状態を判断して頻繁に調整させていたとも言われ調整具合もあると思います。

 



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