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水曜は東京にてレッスン。また月初で新しい月のご予約開始日でもありました。今月も早速多くのご予約を頂き有難うございました。またお越し頂いた皆様有難うございました。今回はちょっとおしゃべりが過ぎました(ヴァイオリンに関することではありますが、お話が多くなりすぎた。まだわたしの側が不調なのだろうか)。
うちにお越しの方は大人の方が大半だが、単なる趣味以上のものとしてヴァイオリンに接している方が多いようだ。日常の激務の合間に練習をして頂いている方、客観的には大変な状況の中お越し頂いている方など、私の側が頭が下がる思いだ(逆に自分で向上しようとする姿勢の無い方にはわたしは冷たい)。
皆様に「どのようにして差し上げると長い目で見て幸せになって頂けるだろうか」と考えることは多い。そんなことはヴァイオリン教師ごときが考えることではないかもしれないが、他の華やかな芸術と同じくヴァイオリンをそこそこ弾けるようになるにも、泥臭く、楽しくなく、苦しい莫大な練習と少なからずのお金を要することで、それだけの負担をおかけすることに見合う見返りを提供側が考える必要はあろうと思う。
何も突飛な特別なことではなく、音楽として普通に弾けるようにして差し上げることだろう。適切に楽譜を音に再現できて、音程リズムともに適切で音楽的で、ヴァイオリンらしい音で(これらはプロを含め音楽家の究極の目標)。時には適切に合奏もできて、でも周りに対して寛容な評価ができるほど余裕のある程度に(ヴァイオリン弾きにありがちな他人に非寛容な厳しい言動は、自信や余裕の無さを示すものだろう。否定され続けるあんな教育を受け続ければさもありなんと思う)。
最後に残るのは自分自身だ。ご自身がやってきたことの一つとしてヴァイオリンが残るのなら私としては嬉しいことだ。「会社での仕事が自分の人生」と在職中は思っても退職すれば無関係だ(自己アイデンティティはもろいものです)。どんなに交友関係があっても最後はひとりだ。最後まで裏切らないのは自分自身のやってきたこと。
ご自身が自分であるために。それが趣味の目的なのだろう。だから大人だからと言っていい加減にはせず、聞いて頂けるかはともかく(聞いてもらえないことも多いものです。すっかり慣れっこになりました)、やるべきことをしっかりお話ししようとしています。
今月もどうぞよろしくお願い致します。