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土曜日は東京にてレッスン。今週も8コマと大変多くの方にお越し頂きました。今回時間をかけて練習をして頂いた課題が曲に生きていることが判った方がおられ、わたしも嬉しく思いました。お越し頂いた皆様有難うございました。
建築と同じで計画性や設計があって工事はうまくいくもの。長くお越しの方に対しては長期的な目標を考えて指導計画を立てている。うちの場合は大半の方が大人の方なので大人に向いたやり方をと。
大人の方がヴァイオリンを始める場合は、部分を順に完成させていくよりは荒削りでも全体を作って次第に細部を仕上げる方法が好ましいと考えている。例えば音程だけがパーフェクトであっても、音色がメチャクチャでは何にもならないと考える(もちろん「音程が」とご要望を頂いた時は音程のみのお話になることも多い)。
全体的に少しずつ作る方法が本当に適切かは分からない。当面は「全体に残念な状態」になるので、周りの評価も上がらないだろう。「音程がいいね!」と部分的にでも褒めどころがあった方が自信が付きモチベーションが上がるものかもしれない。
学校の勉強で「理科が得意(でも他は不得意)」と「五教科全体にそこそこ」とどっちが良いのだろうかという問題に似ている。ひとつの分野に突出した才能の価値は認めるものの、「五教科全体にそこそこ」の方が先の期待は持てるものと考えている。特に音楽は様々なバランスでできているので、根本的にバランスが良く作っていく必然性はあると思う。
設計通りにうまく結果が出るかはご本人はもちろんだろうけれど教える側こそが最も気にしているところ。今回うまく育っていることが判った方もおられ嬉しく思ったのでした^^。