ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

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16/1/15 音の良さも経験量が必要

音の良さも経験量が必要

水曜・木曜は東京にてレッスン。8コマ+7コマの15コマ。寒い中多くの方にお越し頂き有難うございました。レッスンの合間に近所のスーパーに出かけたら店内のBGMで耳慣れた曲が。「ああこれ知ってる知ってる、良い曲だねえ、なんて曲だっけ?」と嫁さんに言ったら、パガニーニのカンタービレだった(^^;。人前でも弾いてレッスンでも何度もやっている、知ってるどころの曲ではありませんでした。ボケボケです。

レッスンでは音色について多くお話する。「良い音」とはどんな音なのか、どういう物理現象の結果成り立つものか、ヴァイオリンや弓の構造上良い音の楽器はどうなっているのか、などなど。でも、同じようにお話しても反応の鋭い方と反応の鈍いケースがあるようだ。

音の経験量や環境にはかなり個人差があるものと思う。普段聴いている演奏家やオーディオ機器、音楽の聴き方など、いろいろだろう。その環境の豊かさであれば音への感受性も高くなるのだろうかと思う。

味覚と同じでインスタントコーヒーしか飲んだ事のない人にとっては、インスタントコーヒー内での判断しかできない。知っている事の範疇でしか判断ができないものだろう。そして、インスタントコーヒーが最もうまいと信じている人にとっては、スペシャルティコーヒーはむしろ不味いものになるだろう。

力を入れたガーガー、ギーギーといった音はヴァイオリンの音とは思えないが、それを推奨する先生もいるもので、教える側でさえも音色に関する音環境が豊かではない事もある。オールドイタリーやオールドボウの芳醇な音は、つぶれた音がヴァイオリンの音と信じている方にとっては良い音に思えないだろう。

味覚や嗅覚の「おいしい!」「いい匂い!」と同じで良い音も心が躍るような気持ちにさせる。ただ、それは例えば芳醇なワインやチーズと同じで、食べ慣れなければ「渋い酒」「クサい苦いチーズ」で終わってしまうかもしれない。芳醇な音を理解するには往年の名演奏を聴き慣れて、時には古い楽器に接する経験量が必要かもしれない。クライスラーやティボー、エルマンの演奏が「何このひどい音」「何このひどい音程」で終わってしまうのは勿体ない。

ぜひ様々な演奏を聴いて欲しいし、さらにはヴァイオリン音楽・クラシック音楽だけでなく、様々な音楽に接して豊かな音環境で音楽を楽しんで欲しいなと思うところ。

 



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