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金曜日に名古屋に行った際に立ち寄った中古レコード屋さんで見つけたジャック・ティボーのCD。ラロのスペイン交響曲が入った珍しいものだったので購入した。戦前の古い音源のためもちろん古い音だが、リマスタリングの加減かこのCDのティボーの音がまた良い音で「蠱惑の音色」と言われた理由が少し分かった気がした。こういう「音色」は現代の演奏家からは聞こえなくなってしまったな・・・。
土曜日は東京にて日曜日は愛知にてレッスン。今週は水曜・木曜に続いて土曜日も9コマと大入りとなりました。大変大変多くの方にお越し頂き有難うございました。6年ぶりにお越し頂いた方もおられたし、心配していた方からご連絡を頂いたりしてとても嬉しかったです。
音程を含めた左手について。音程について以前よりも厳しめにレッスンをするようにしている。以前は完全に右手(ボーイング)重視にレッスンをしていた。わたし自身が音程が正確ではないことは自分でも気になっていて今年に入って改善を続けている個人的な理由もあるのだが、良い音で弾けてもあまりに音程が悪くては好ましくない演奏になってしまうだろう。
左手について全体的なポリシーは、なるべく押さえ過ぎず緩んだ状態にと考えている。手の形は「自然に」が良いと思うし、押さえる力加減でも音色が変わるが通常は必要最小限でと考えている。親指の位置もかなり重要だが、うちでは手の筋肉が張っていない親指の位置にすることにしている。手の小さい方にとっては、親指は人差し指の向かいあたりに来るが、手の大きい方にとっては中指の向かいあたりになって良いと考える。見た目の位置関係ではなく手全体が緩んでいる事を重視する。
指が広がらないのならむしろ手を緩める事で解決することができる場合があるし、親指の位置によっても4の指が届いたり届かなかったりする。そして、音程については頭の中で出そうとしている音程があるかどうかをまずは優先させ、手はその邪魔をしないようにと考えている。
わたし自身も「音楽は手でやるのではなく、耳でやりなさい」と習っていた先生によく指摘されたもの。至言と思う。