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土曜日・日曜日は東京にてレッスン。今回も大変に多くの方にお越し頂き有難うございました。花粉が飛び始めたためか、しばしばお見苦しいところをお見せしてしまいました。
楽器を修理に出したので代わりの楽器をお借りしている(良い楽器が3本ないとローテーションできないため)。この2日間はすべてこの楽器でレッスンをしていた。張り替える間がなかったのでオリーブ弦のまま(チューニングに時間を使いたくないし、お越しの方に大きな金銭的負担を与えたくないため〜教える側と同じ弦になりがちなのです〜うちでは通常ドミナントを使います)。久しぶりに長時間使うと、いやーオリーブほんのちょっとのコントロールでコロコロ音が変わって面白いですねー(^^)。
お借りした楽器に付いていたオリーブの弦
曾野綾子氏が産経新聞に書いたアパルトヘイト容認と受け止められる記事が国際的に問題になっている。その内容の是非はともかくとして、人種差別や職業による蔑視・無理解は大変にアナクロ・時代錯誤な発想と感じた。
クラシック音楽は存在自体が時代錯誤の面もあるし、教育も発想からして時代錯誤なものになりがち。その点は強く意識していて、うちのレッスンでは可能な部分だけでも現代的な人間関係のあり方にしようとは心がけている。
教える側と教わる側は平等であること(情報の流れに方向性はあれど、お互いの時間をお互いが尊重するという意味。無駄にされたと感じる時は怒ります)。どの方にも同じように接すること(内容が同じと言うことでは無い。問題は人それぞれだから)。金銭面でクリアであること(余計なお金を使わせないことも含む)。などなど。こう言ったことは現代のサービス業では当たり前のことと思うが、残念ながらクラシック音楽の世界では前時代的な思想や奇妙な権威主義がまかり通っていると感じることは多い。
差別は現実に存在することはもちろん知っているが、不当な差別を認めて前提とするべきではない。昔のやり方が悪いと言い切ることはできないが、昔のやり方も今のやり方も対等なものではあろう。
オリーブ弦のような時代錯誤的な弦を使いながら、人種差別的な記事を見ながら、自分自身はクラシック音楽をやってはいるけれども思想的にはパンクス・ロックンローラーでありたいと改めて思ったことでありました。