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月曜日は愛知レッスン二日目。今回も大変多くの方にお越し下さり有難うございました。暑かったですね。実測で気温32度。日なたに温度計を出したら42度。すっかり夏です。今年は暑くなるのか・・・。
今回も良い音を出すには、より良いヴィブラートをかけるには、より良い音程にするにはというお話を多くさせて頂いた。
「良い音」というのは様々な条件が揃ったときに出ると言って良いかと思う。条件にはかなり多くの要素があるために複雑になるけれども、まずは極力単純化してお話しているつもり。最初は弓の圧力は一定に、弾く駒からの距離も一定にとして、弓の速さのコントロールを中心にお話する。
ヴァイオリンが難しいわけではないと思っている。パラメータがあまりに多く自分自身で必要以上に難しくしてしまっているものと思う。
ある意味、要因を明確にする科学的手法を採っているつもりではある。まずは技術を分解して考えてみてはと思う。
ここのところお越し下さる方の駒の調整をさせて頂くことが多い。わたし自身は修理技術者でもないし、素人調整の範囲なのだけれども、あまりにも駒が倒れそうになっていたり、適切でない場所に立っていることがあるので応急処置的に駒の位置を直させて頂くことがある。
左右のf字孔の切りかきのところ、胴体に対して垂直という低いレベルではなく、駒の位置は非常に微妙で、0.01mm(ほんの動いたかどうかというくらい)動かしただけで大きく音が変わるもの。位置はもちろん、駒の傾き具合でも音は変わる。
自分の楽器でかなり練習したのだけれども、まだ確信を持って「ここ!」というのは分からない。この道何十年という方の作業の見よう見まね。さすがに熟練の方は、おお!と思うような音が出るようにして下さる。ほとんど魔法。本当にヴァイオリンは精巧な道具なんだなあと感じる一瞬。
とりあえずの応急処置とお考えになって、機会あるときに弦楽器専門店で見てもらって頂きたいと思う。