ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

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レッスン(教える方):大きな振幅を得るには

土曜日・日曜日は教える方のレッスン。17コマと今週も多くの方にお越し下さり有難うございました。

わたしの場合、最初の段階では楽器を存分に鳴らすようにとレッスンをさせて頂くことが多い。怒鳴った音ではなく、お腹から声を出すような音でフォルテを弾くことができれば、あとは力加減でバリエーションを作っていくことができるから。

今回、とある方に以下のようなお話をさせて頂いた。大きな音を出すために物理的な条件について。

弦の振幅を大きくすれば、大きな音量を得ることができると単純に考える。弦の振幅を大きくするにはいくつかの物理的な条件が揃う必要があり、主に、「弓の圧力」、「弓の速さ」、「駒からの距離」とパラメータが3次元で複雑。

各々のパラメータは、

【駒からの距離】
駒に近いほど理論上は振幅が大きくなる(駒が支点となるテコになる)。ただ、あまり近すぎると、弦を動かす力が大きく必要になり、振動させることが出来なくなる。

【弓の圧力】
圧力が弱すぎると弦に振動を与えられない。強すぎると弦の振動を止めてしまう。強からず、弱からずの加減(うちでは、まずは弦に「ぽてっ」と乗せるだけにして頂く)。

【弓の速さ】
弓が速すぎると弦の上をスリップする→弦を振動させられない。弓が遅すぎると弦の振動を止める。速からず、遅からずの加減。

ということをお話した上で、ご自分でG線、D線の振幅を見ながら弾いて頂き、最大振幅が得られる加減を探して頂いた。まずまずうまくいったと思う。

こういうことを言うと、すぐにヴァイオリン・音楽は物理じゃないよという声が聞こえてくるが、楽器で音を出す行為はまぎれもなく物理現象。なぜ、弓の持ち方はあのようになるのか、ひじの高さはああなるのか、力を抜かなければならないのか、といった答は楽器の演奏を物理現象と考えると見えてくる。楽器・弓の善し悪しや、調整の善し悪しについても同様。

別に、わたし自身は物理が得意ではないし、上記の考えにも穴があるかとも思う。それでも、一般的な振動の知識の範囲で知識通りの動きになるのは興味深いところ。再現性のある演奏技術にするためのご参考になればと。

 



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