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始め方がわかる-はじめてのヴァイオリン湿らせると隙間が空く - ヴァイオリンの取説

Beginner 始め方がわかる-はじめてのヴァイオリン一覧

 

「ヴァイオリンは湿度管理を行う必要がある」と言われます。そのため湿度対策のための乾燥剤や、逆に加湿のためのグッズなど売られています。

湿度の高いところに置いておくとニカワ※1がゆるんで、接着がはがれ、接着面に隙間が空くことがあります。接着がはがれると音色が変わりますし、隙間同士が触れてノイズの原因になります。

また、湿度の高い場所で弾くと、音量が減ったように感じたり、反応が鈍く感じることもあります。湿度を吸収することで板が膨張し、振動の伝わり方が変化するのでしょうか。

逆に、湿度の低いところで弾くと、「鳴り」が良くなった気になりますが、度が過ぎると板が収縮して割れる可能性が出てきます。

湿度も適切値については、ベア(イギリスの楽器商・鑑定家)によると、湿度が50%〜55%が適切と、また、ヒル(イギリスの元楽器商・鑑定家)によると、注意を要するのは高湿よりも乾燥と言っています。現実的には40%〜60%なら大丈夫と思います。

見落としがちなことをいくつかお話ししたいと思います。

湿度によって音色が変わったり、接着がはがれるよりも、乾燥で板が割れる方がダメージが大きくなります。金銭的にも接着のはがれなら数千円ですが、板が割れると万の単位の修理代金が必要です。多湿よりも乾燥に特に注意すべきです。

湿度の一番の原因は演奏する人間自身で、汗や息は湿度そのものです。首の触れるあご当ての周辺、手の触れる右アッパーバウツ周辺は要注意で、接着がはがれることの多い箇所です。特にあご当て周辺は、汗をかくと湿度が100%近くになります。汗は拭いて、部屋を涼しくしてから弾いた方が接着のはがれを予防できると思います。

湿度を測定せずに、湿度管理をしようとしても無意味と思います。そのため小型の湿度計の使用をおすすめします。やみくもに湿度対策グッズを使うよりも、湿度計がひとつあれば、意味があり、効果的な湿度対策ができるのではないでしょうか?その上で、エアコンや加湿器を使ったり、湿度管理グッズを使うべきでしょう。

湿度計については、温度・湿度両方測定できること、デジタル式で小型であること、最大値、最小値のメモリ機能が付いたものが良いと思います。わたしの使っているのと同じものをご紹介しておきます※2。
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また、わたしの使用している加湿器もご紹介しておきます。小型軽量ですが充分な性能があり、外泊にも使えて大変便利です。
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ヴァイオリンのトラブルを予防する参考になれば幸いです。

※1 膠(にかわ):板の接着に使用する動物性の接着剤。ゼラチンとほぼ同じ。ゼラチンなのでお湯で溶けるし、お湯で溶かすと接着力が弱くなるのはお分かりでしょうか?お湯で溶けるから、分解修理が可能になるメリットもあります。

※2 わたしは東急ハンズで買いましたが、送料を含めるとアマゾンが最安値のようで、楽天よりは安かったです。また、ご近所のホームセンターなどにあるかもしれません。


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