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2010年8月頃製作(日本製です)、できたばかりのものをすぐに購入した新作ヴァイオリンが3年目に入った。もう新作であることを感じさせないところまで育った。
非常に音量があり、周波数レンジもダイナミックレンジも広い楽器であるが、「普通の音」のする楽器。クラシック音楽の世界で「普通の音」というのは大変な事で、大抵の場合何らかのバイアスがかかるもの。でも「普通の音」でなければ使いにくくて仕方ない。
違和感を感じたネックの加減は修正して頂き、製作者にもまめに見て頂き、時々調整をして頂いている。自分でも、弦をあれこれ試したり、駒の角度などを細かく調整したりしている(少し倒れるだけで音が大きく変わるため)。
時々、気になる音が出ることもあるが、もう完全に「使える楽器」に育っている。メインで使用している他の2本はオールドのため、これと同じように「使える」というのは相当のこと。購入当初と変わらず、音程が取りやすいこと、サイズも普通(355mm)なので扱いやすいこと、何より努力しなくてもスケールの大きな音が出るのは美点。既に、ニスの全面にヒビが入り、ネック上部や胴体の肩の部分のニスはだいぶ剥げてしまっているが5年目が楽しみ。
楽器の持つ「景色」も随分良くなりました