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情報源がわかる-おすすめの書籍・CDヴァイオリンの専門図鑑-Four Centuries of Violin Making

Knowledge 情報源がわかる-おすすめの書籍・CD一覧

これまで専門的な図鑑をご紹介しませんでした。洋書で高額で入手困難なことと、現物を見て購入できないのはリスクが高いと思うためです。ですが、条件の揃った図鑑が発行されましたので、洋書ですが特別にご紹介します。私自身も久しぶりに興奮した書籍です。

FOUR CENTURIES OF VIOLIN MAKINGという、2006年2月に発行されたばかりの書籍です。弦楽器専門誌The Stradにも大きく広告が掲載されているので、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

オークションハウスのサザビーズで取り扱った名器のうち選りすぐって掲載した図鑑で、オールドイタリアンを中心に、一部モダンやフレンチも含め掲載されています。

32.6cm×24.9cm×5.5cm(縦×横×厚み)と大きく、重い(4kg)本で、大きさや重さは百科事典が近いかと思います。640ページ、75人の製作家による225本の楽器写真と、各製作家毎に解説(製作家および掲載楽器の簡単な解説、ラベル、裏板のサイズ)がつくという、内容の濃い本です。

ヴァイオリンの専門図鑑-Four Centuries of Violin Making

この書籍の優れた点の一つは、ひとりの製作家につき、複数の楽器を掲載していることが多い点です(A.ストラドは18挺!デルジェスは5挺 G.B.グァダニーニは9挺)。弦楽器は製作家が同じでも見た目が同じわけではありません。コンディションはもちろん、サイズ、作風も違うし、ラベルなどは全然合っていません。ですが、サザビーズの信用の高さから鑑定の精度は高いと思われ、正しい知見を得られると思います。

また、特筆すべきなのはIntroductionの文章です。英文ですがぜひ読んでいただきたいと思います。クレモナのヴァイオリンが現在の地位を築いた理由や、イタリアの楽器が求められるようになった理由が論理的・常識的に分かります。執筆者も信頼性の高い人で、これまでの「常識」とはかなり異なる知見ですが、これが最新かつ信頼性の高い知見なのでしょう。

この書籍は国内で実物を見た上で入手が可能です。この書籍は(株)シャコンヌが日本代理店となっているようで、特に肩を持つわけではありませんが、直接手に取って納得した上、購入できるという点で、リスクは少ないと思います。

専門書籍の中には、ストラディヴァリの写真を400本並べたものもありますが、こういった書籍は普通のヴァイオリンユーザーには必要ないと思います。"FOUR CENTURIES〜"はマニアックすぎず、しかし、情報の質の高さとコストパフォーマンスの高さ、そして、入手しやすさで、多くの方にお勧めできる、ヴァイオリンの専門図鑑です。


FOUR CENTURIES OF VIOLIN MAKING
- Fine Instruments from the Sotheby's Archive -

オフィシャルサイト:http://www.fourcenturies.com/

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Four Centuries of Violin Making


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