レッスン時間の長さ - 教える側の気持ち
レッスン時間を長く感じるか短く感じるかは先生によってさまざまかとは思います。少なくともわたしにとっては教えるときのレッスン時間は短く感じます。わたしの場合は50分をレッスン時間としていますが、時間が足らないと感じることが多い。実際、65分程度まで伸びてしまうことがしょっちゅうあります。
もちろん、伸びることが良いこととは思っていません。長いレッスンが日常的になるとレッスンの集中力が無くなってくるし、教わる側の予定・都合にも配慮しなければなりません。それでも、レッスン時間が多少伸びても、毎回伝えたいことはその時にきちんと伝えたいと考えています。
わたしのレッスンにお出でになる方は、定期的にいらっしゃる方もいますが、遠方からいらっしゃる方で一回きりということもあります。年齢層もさまざま、経験もさまざまです。一般的な子供向けのレッスンのように長期にわたってレッスンをすることが前提ではなく、一回一回が一期一会と思ってレッスンをしなければなりません。
その中で、どんな方にも、その場で良い音が出せたり・うまく弾けた経験をして頂かないといけない。一度でも良い音を出せた経験・うまく弾けた経験があれば、その感じを思い返しながら練習することができます※。
単純に練習曲や音階を弾いてもらうことがレッスンとは思っていません。少しでも多くうまく弾けた経験を持ち帰っていただくことが、価値あるレッスンと考えています。そのためにはレッスン時間は短いものですし、伝えたいことは山ほどあります。
教える側のレッスン時間のとらえ方を考える参考にしていただければ幸いです。
※もちろん、本人の感覚自体がずれている時には、良い音と感じることすらできないでしょう。客観的に良い音と主観的に良い音は違っている場合が多々あります。そういう場合は、無駄なレッスンと思われるかもしれません(受け手の頭が固い場合はどうにもなりません)。それでも、一度は正しい状態を経験してもらわないといけないと考えています。
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