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ボーイングと両立させた指づかいで:弓順・指づかい4

先回、「演奏のコスト」ということを少し書きました。演奏に関わる手間・手数を減らすことが「演奏のコスト」を下げることになると言えます。

工業製品を製造する際のコストダウンは、部品の共通化や汎用の部品を使用すること、製造に関わる工程を最小限にすることなどでしょう。けれども、一方でコストダウンになっても他方で大幅なコストアップになっては意味が無く、全体のバランスを取りながらコストダウンをするはずです。

容易に演奏するための弓順や指づかいも似ています。音階練習は汎用部品を作るようなもので、音階練習で使用したフィンガリングが曲でも応用できないか考えます。また3度や6度、オクターブなど重音の音階練習が、そのまま重音ではなくても3度進行など単音を弾く場合にも応用できることがあります。

ただ、フィンガリングだけに注目して工夫した結果、ボーイングが複雑怪奇なものになってしまうケースがあります。しばしば言われることですが、ヴァイオリンの演奏は左手より右手の方が難しいとされます。すなわち、上手く弾くためにはフィンガリングよりもボーイングを優先して、ボーイングに過度な負担がかからないように工夫することが、全体のバランスを整える上でのアイディアになり得ます。

具体的には、ポジション移動が増えてフィンガリングが少し難しくなっても弓の移弦を少なくするなど、ボーイングの負担を減らした方が上手く弾くことができる可能性が高くなると言えます※。

※古い楽譜ではフレーズをつなげるために同じフレーズを同じ弦で弾くフィンガリングが多く使われます。現在でそのまま通用するわけではありませんが、音楽的なフィンガリングやボーイングを考えるアイディアになり得ると思います。

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