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16/9/10 「プロ向きの楽器」があるとしたら

「プロ向きの楽器」があるとしたら

木曜は東京にてレッスン。台風の懸念で遠方からお越しの方がお休みになられ比較的余裕があったものの、多くの方にお越し頂きました。結果的に東京は暴風雨にはなりませんでしたが、東北や北海道の皆様は大丈夫でしょうか?お越し頂いた皆様有難うございました。

金曜日は弓の毛替えをして頂きに出かけた。その際に様々なお話を伺って思うことがあった。先日も弓のご相談を頂いたし他の方からも楽器のご相談を頂いている。わたしの側で選定や紹介はしていないが良い楽器・弓を見つけるためのヒントはお話させて頂いている。

楽器選びでは切り分けが必要な要素がある。「実質的な性能」の要素と「夢・味わい」の要素である。性能面だけを強く求めるのはプロ志向とも言え業務用機器・軍用機器のようなもの。いわゆるプロ向きの楽器があるとしたら、ストレスとトラブル無く効率的に仕事がこなせて原価以上の対価が得られる楽器。

演奏者側の心地よさより聴き手に満足を与えられること。想定通りの音が耳元よりも客席に届いて、音の通りやマイク乗りが良く、弾きやすく弾き疲れしないこと。最近では飛行機など運搬時や出入国時にトラブルを引き起こさないものも条件に入ってくるだろうし、ラフに扱っても故障しない信頼性も必要。そうなると同じ仕様のものを2挺ペアで使うのが望ましい※。このあたりが特に海外では有名ソリストも新作楽器を使う人が増えている理由だろう。良きも悪くも、海外の方が実利的で確実に業務遂行して対価を得るプロ意識は強いように思える。

わたしもオールド楽器を好んでいるし、楽器を愛でる楽しみも良く理解している。「夢・味わい」の要素を否定しないが、オールドの「夢・味わい」に莫大な金額が乗せられていることも事実。この切り分けは特にプロを目指す方には強調しておきたい。仕事としては他人を楽しませるためであって自分が楽しむために楽器を扱っているわけではないと、わたし自身への自戒も含め念押ししたい。

※ヴァイオリンではないですが、全盛期のポール・サイモンが自身のギターをヤマハに2本ペアで特注し、17バージョンまで改良を加えて(しかも本人のチェックでNGだったものはヤマハに返却という厳しさ)使っていたと知った時は、楽器の製造国でもブランドでも値段なんかでもなく実利の追求にこれがプロだと思いました。

 



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