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月曜日は愛知レッスン2日目。この日も8コマと大変多くの方にお越し頂きました。随分安定して良い音が出せるようになっていた方もおられ、わたしの側も嬉しく思いました。また火曜日夕方は東京にてレッスン。暑い中、お越し頂いた皆様有難うございました。
先日の日記に書いた新作楽器のネック周りの調整をお願いに行ってきた。この楽器の製作元のシャコンヌさんへ吉祥寺に出かけた。弓の展示を開催中で一通り拝見させて頂き、比較的安価(と言っても100万円近くだが)な価格帯で良い弓があった。また1/4サイズのドミニク・ペカットが強烈に良い音がした。欲しいのだが1/4では使い道が全く無いからなあ・・・。
ネック周りを職人さんに点検をして頂き、わたしの側の要望を伝え、対処を考えて頂いた。ネック側部の指板との接合部あたりの張り出しを減らす、オールド楽器に比べやや直線的だったネック裏側の曲率を増やす、指板の端の面取り、を実施して頂く事になった。それからあご当てを少し高さを下げ角度も表板に近づけた。弦高調整は後日行って頂く事になった。
まさに職人技で光にかざしながら少しずつ削っていく。作業の工程毎に弾かせて頂いたが、大して削ったわけでもないがその都度感触は全然変わって、サラサラと軽く弾いた時にうまく音符が進んでいかなかった感覚がどんどん改善する。
で、作業完了。弦高は変わってないのに弦のテンション感が少なくなってすごく弾きやすくなり、ネックの違和感が無くなり自分にとって気にならない普通の感じになった。下手なシャレではなく、ネックが振動のボトルネックになっていたのか音色も大幅に好ましい感じなった。弦高はやはり高いは高いので後日直して頂くが、ネックの裏側や指板の処置でこんなに弾き加減が変わるのは驚く。
本当に有難うございました。弾いて嬉しい楽器、普通に弾きやすい楽器と言うのは大変なノウハウと手間をかけた結果のものなのだと再認識させられました。
ネック裏のカーブが少なく直線的だったのが美しいカーブになりました。