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水曜日・木曜日は東京にてレッスン。両日とも雨の中7コマずつと多くの方にお越し頂き有難うございました。わたくしの体調も概ね回復致しました(^^)。
今回は大発見があった!いつもお越しになっている方で相当に弾く方が近々子供の前で弾く機会があるとのことで、ややイレギュラーなレッスンをさせて頂いた。子供の前で弾くという理由で童謡も入る。
普段お話ししている弾き方で童謡を弾くとあまりに大げさな音楽になっていたので、ふた昔前の弾き方(指弓を使い、弓をやや寝かせ、やや後押しのヴィブラート)で弾いて頂いたら、曲の雰囲気とマッチし心地よい音楽になった。ふた昔前の弾き方がここまで似合うとは驚いた。きっと当時の先生はこういう音や表現を求めたのだろうと得心した。
とかくクラシックのヴァイオリン弾きはポップスでも童謡でもトトロでも、クラシック音楽の風味にしてしまいがち。でもオペラ歌手の歌い方で童謡を歌われたらクドくて仕方ないだろう。
クラシックの奏者は他ジャンルへのリスペクトが不足しているように思える。ポップス(とひとくくりにしてしまうが極めて細分化されている)も大変に工夫が凝らされているものであるし、それぞれのジャンルへの敬意と理解を持って接するべきだろうと思っている。
ジャンルに向いた奏法は当たり前のようなことであるが、自分的には大発見でした(^^)。
ヴァイオリンの話ではなく恐縮です。もう一つプチ発見。
1987年製のMartin D-45LEというギターを持っている。良いギターなのだが音がイマイチだった。素質は悪くなく量感ある太い音は出るのだが、琴線に触れる良い音というものではなく、もう一歩というところだった。
音の善し悪しは微妙なもので、感動できるかできないかはほんの紙一重という面がある。調整具合を変えてみたり、弦を変えてみたりとこの半年間あれこれやっていた。何がどう気に入らないのか自分でも分からないので試行錯誤するしかない。
ふと思いついて、別のギターについていたブリッジピンに換えてみたら心に届く音が出るようになった。ブリッジピンで音が変わるのは知っていたし、以前もこのブリッジピンで試したものの効果は得られなかった。ところが、現在のセッティング+弦(ジョン・ピアーズのフォスファーブロンズのミディアム弦)+ブリッジピン(「でぇよんごぉ」さんの象牙のもの)での組み合わせになったら明らかに好ましい方に効果が得られた。条件が揃って初めて好ましい音が出た。
楽器いじりは面白いものです。自分はあまりオーディオには凝っていないが、きっとオーディオに凝るのも条件が整って理想的な音が出た時の快感なんだろうなと思う。一種のパズル。
ブリッジピン:弦を留めているピンです。