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木曜日は東京にてレッスン。8コマとこの日も多くの方にお越し頂き有難うございました。
鈴木の3巻程度を越えてある程度弾けるようになってくると、順を追ってという方には教本としてカイザーをお勧めして使用していることが多い。人によって「やさしいカイザー」を挟むことはあるが、最終的には「本当のカイザー」でやっていく。
カイザーを苦労しながら進めていくとかなり「現場力」が付き、音程やリズムなどに改善が見られるようになる。また、読譜の能力が付くようになる。
一方、非常によく弾ける方にもカイザーをお勧めすることがある。カイザーを楽譜の指定通りのアクセントやダイナミクスでやって頂くと、ヴァイオリン演奏の要所がわかって頂ける場合があるから。楽譜の指定通りに弾くと、音程が取りやすくなったり、ボーイングのポイントが分かったりすることが面白いところ。
カイザーは非常に良くできた教本と思っている。ともすれば初心者向けとバカにされがちな教本ではあるが、きちんと弾くのは非常に高度。ものすごくヴァイオリン演奏の分かったひとが書いたものなんだなと感じる。一方パガニーニのカプリースもヴァイオリン演奏の要点を示しているように感じる。こちらもよく弾ける方には同列のものとしてお勧めしている。
パガニーニは有名だが、カイザーもパガニーニと世代が重なるヴァイオリニスト、ヴァイオリン教師だったようだ。どんなひとだったのだろうか。